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コロナのキロク

あれは3年前 いや、およそ3年半も前の4月半ばのこと。 いつもなら21時を過ぎてもまだまだ帰宅する人たちでにぎわっているはずのJR品川駅の構内は、行き交う人もまばらで、 JR品川駅 JR品川駅 JR品川駅 プラットフォームに降りると、時間通りにやって来た山手線は窓が大きく開け放たれ、シートはガラガラ、主要な駅に着いても乗る人は少なく、ひと車両に数人しかいなかったほど。  そして、ブルーインパルスが都心を飛び、 ブルーインパルス ロックダウンの象徴としてレインボーブリッジが赤く照らされたり、 赤く照らされたレインボーブリッジ 今からするとまったくもって異様な状況で、まるで間違えて異界に足を踏み込んでしまったのではなかったかと感じてしまう。  それまでの日常はあっという間に非日常へと変わり、それを経験したあととなっては、もはやその記憶をなかったことにするわけにもいかず、異界の名残りを感じながら生きていくことになるのだろう。そんなことを思うのと同時に、今いる日常も!異界とは常に隣り合わせであり、明日と言わず、ふとしたきっかけで、あるいは今この瞬間から何が起こるかわからない、そして一度軌道を逸れた日常は、それまでのものから大きくはずれて、いいにしろ悪いにしろあらぬ結果をもたらすことになるのかもしれない。そしてそんな不安定な場所に立ち続けざるを得ないのが人の日常ということなのだろうか。

さようなら夏

涼しい夜  ずいぶんと久しぶりに、涼しい、というより肌寒く感じる夜。  夏になる前は部屋が30℃になっているとうんざりしていたけれど、酷暑を経験した後だと、同じ30℃でもこの程度かと感じていたりして、人間はこうやって気候に慣れていくのだろうか。いや、慣れるしかないというか…。  そういえば、何年か前に聞いた、とても寒い国に行っていたという人の話。冬はマイナス30℃などになり、そこで数年過ごしたあと日本に帰ってきたら、真冬なのに暑くて半袖でいたかったけれど、恥ずかしいからあえて長袖を着ていたとか。この話を聞いた時から、人間の体は時間をかければ暑さ寒さに対してかなりの適応力があるんだなと思うようになった。  これからもまだ暑くなる日もあるようで、季節の移ろいをゆっくり感じることがなくなってきたのかもしれないけれど、ここでひとまず、 さようなら、今年の夏。

お彼岸

暑さ寒さも彼岸まで  いつもこの言葉を信じて、夏の暑さももう少しの辛抱だと自分に言い聞かせているのですが、今日は夜から雨も降り−多少降り過ぎな感じもしますが−気温がずいぶん下がってきました。  暑さ寒さも彼岸までとはよくいった言葉だなぁと思いながら、一方で、お彼岸を過ぎても真夏日などになるような年が来るなら、それこそ地球温暖化が極まってきたのかと思うようになるのかもしれません。  また、昼間外を歩いていると、紅い彼岸花も咲いていました。ひと昔前は、彼岸花の頃は長袖を着てもいいくらいの気温で、空が高く、秋の気配が漂っていた記憶があるのですが、今年はそんな秋が来るのはもう少し先でしょうか。  季節の変わり目、今年は特に猛暑が長く続いたので、その疲れが一気に出てくることが多いのではないかと思われますので、がっくりと来ないようにしたいです。みなさまもくれぐれもお気を付けください。 巣鴨のお地蔵さま  先日、おそらく初めて巣鴨に行きました。おばあちゃんの銀座?などと呼ばれているあの巣鴨です。  用事を済ませたあとはもう日が傾き、あたりは薄暗くなり始めていたのですが、お地蔵さまの前では、通る人たちが門の前でお辞儀をしていて、最近はこんな光景を見ることもなくなったので、地元で慕われているお地蔵さまなのだろうと、なんだかしみじみ思いました。  ところで、巣鴨にはおいしいお団子屋があると聞いていたのですが、調べてみると数年前にお店をたたんでしまっていたらしく、とても残念です。 巣鴨地蔵通商店街 巣鴨のお地蔵さま

イトヨリ・マイワシ・マアジ、時々、雷

魚料理の日(イトヨリ、マイワシ、マアジ) 久しぶりの魚料理  久しぶりに魚屋で鮮魚を買ってきて魚料理をしました。  お店では、とりあえず日持ちのする干物をいくつか買って、鮮魚コーナーで物色。今日気になったのはアマダイ、イトヨリ、メバル。アマダイは食べたことがないので一度試してみたいのですが、小ぶりなのにそれなりの値段でちょっと手が出ず、メバルはけっこう大きかったのですがこちらも値段がちょっと…。ということで、メインの魚はイトヨリになりました。  イトヨリはあまり買う人がいないようでしたが、白身で身離れもよくとても美味しいです。30cmくらいで550円でした。  あとはついでに、マイワシひと皿(5匹)200円、豆アジ168円を購入。 マイワシ 豆アジ(マアジ) イトヨリ マイワシのにんにくオリーブオイル煮  足の早そうなものから調理しようということで、まずはマイワシから。  本に載っていた、にんにくオリーブオイル煮にしてみます。マイワシを手開きにして、ある程度骨を取っておきます。フライパンを用意し、オリーブオイルでみじん切りにしたにんにくの香りを出し、酒を加えマイワシを煮ます。塩味を付けたら完成。パンが似合いそうな味です。アンチョビみたいなものですね。  オリーブオイルは、使うだけで一気にイタリア料理っぽくなるので、普段オリーブオイルを使ったことがなければ、ぜひ試してもらいたいです。 マイワシのにんにくオリーブオイル煮 豆アジの南蛮漬け  南蛮漬けを作りたくて豆アジを買いました。逆にいうと、豆アジを見ても南蛮漬けしか思い浮かびません。  玉ねぎとピーマンとにんじんを薄切り・千切りにし、しょう油やお酢や唐辛子などの汁に漬けておきます。  アジは内臓を取り、骨まで油でカラッと揚げたいので、二枚におろしました。片栗粉をまぶし油でじっくり揚げます。しっかり揚がったので、漬け汁に入れると、じゅっという音がします。漬け汁が少なめだったので、クッキングシート(パラフィンのようなもの)で蓋をし、上から軽く押さえ、しばらく漬け込んでおきました。  ネットで見たレシピより砂糖を少なくしたおかげで、甘ったるくない引き締まった味?の南蛮漬けになりました。野菜も美味しいし、骨もちゃんと火が通っていて食べやすくなりました。 アジの南蛮漬け イトヨリと野菜の蒸し煮  メインのイトヨリは蒸すと美味

Raspberry Piで電子ペーパー

Raspberry Pi Zero WHで電子ペーパー 電子ペーパー  AmazonのKindleなどに使われている電子ペーパー(e-paper)。省電力なので、今日の天気とか、なにかトピックとかを表示させておけば面白そうだなと思っていたのですが、先日、秋葉原に寄ったときに運良くパーツを見付け、即買いました。大きさはいろいろありますが、今回は値段重視で2.13インチのものにしました。今回使う、Raspberry Pi(ラズパイ) Zero WHとほぼ同じ大きさ。  waveshareというメーカーの2.13インチで、赤白黒の3色(赤黒の2色?)が表示できるもの。ラズパイのGPIOに対応しているので、差し込むだけで簡単に使えるというもの。  電子ペーパーは、最近はスーパーやドラッグストアなどでも値札に使われているのを見るようになりました。中古で買ったKindle Paperwhiteも、長い間充電せずに放置していても、気づいたときにまだまだバッテリーが残っている、というくらい省電力です。  さっそくラズパイと繋いで、メーカーのサイトに書いてある手順に従ってデモを試してみることにしました。…が、プログラムは途中でエラーが出て当然のことながら何も表示されず。もう一度、もう一度とやってみましたが、手順通りにやっているはずだと思っているにも関わらず一向にエラーは解消されず、ネットの情報を見たり、chatGPTに聞いてもconfigの修正が必要だとかでうまくいかず、かなり心折れそうになっていました。  ラズパイZeroじゃ使えないのかとか、OSの再インストールからやってみようかと思っていたところ、日を改めて手順に従いながらもう一度やり直したら、これまでと違う挙動を示し、なんだか動きそうな気配。これはいけそうだとやっていると、なんとかデモが動かせました。そもそもこんなところでつまずいて、先が思いやられますが…。 電子ペーパーで画像を表示  サンプルのプログラムを元にして、自分で作ったビットマップ(拡張子bmp)画像を表示させてみました。赤と黒が表示できるので、同じ大きさの画像を2枚用意して、1枚は黒用、もう1枚は赤用として、2枚を重ね合わせる感じでしょうか。文字や図形を表示させることもできますが、今回は画像として表示させました。  ひとつはただ単に文字だけの画像と星だけの画像を用

太古の記憶

神流町恐竜センター 恐竜時代  猛暑が続くある夏の日。前々から、いつか行きたい予定リストに入っていた、群馬県にある神流町恐竜センターへ行きました。  本館の建物に入ると、もうすぐライブシアターが始まるとのことで、まずはそちらの部屋へ移動。映像を流すだけなのかと思っていたらそうではなく、モンゴルの恐竜時代を動く模型を使って再現・解説したもので、けっこう迫力があって面白かったです。  収蔵物でとくに印象に残ったのは、見上げるほどの巨大な足(大腿骨?)の骨と、それと対比するように展示された翼のある恐竜の今にも折れてしまいそうな細い骨。  本館と別館の間にあるスペースにはティラノサウルス・レックスが発見された現場を再現したものがありました。こんな形で地中から出てきたらすごいです。  別館はこの神流 (かんな) 町の化石、そして、モンゴルの恐竜が展示されていて、地層の出来方や骨格標本などいろいろと堪能しました。食堂の料理も美味しかったです。 恐竜センターの外にある模型。 夏の空。にわか雨が降りました。 波と足跡の化石  帰り道で恐竜センター設立のきっかけとなったという、波と恐竜の足跡の化石を見に行きました。行きにも車でここを通っていて、変な岩があるなとは思っていたのですが、岩の表面は凸凹に波打っていて、中央の下部から右上に向かうものと、左上の深いくぼみが恐竜の足跡だそうです。  ちなみにこの道路は埼玉の秩父から続く国道なのですが、峠越え(山越え?)の道で途中車1台が通るのがやっとではないかと思うような箇所もあり、久々に遭遇した酷道でした。    波と恐竜の足跡の化石  恐竜の博物館へ行ったものの、そもそも恐竜の時代とはいつの頃なのだかよく理解していなかったので、地質年代を見てみればいいのかと家に帰ってからネットで検索してみると、いろいろと表がヒットしました。  冥王代ってなに? アノマロカリスはいつ頃の生物だったのか? 恐竜はこのあたりに生存していたのかふむふむと思う一方、なんと人類の歴史の浅いこと。ひとくくりに恐竜 というのもおかしいと思いますが、大ざっぱに恐竜の時代は約1.5億年(?)続いたようですが、人類の歴史は500万年くらいだそうで、地球の46億年の歴史を積み上げていくと、紙1枚分の厚さくらいもないようでした。  ところで、地球の誕生が46億年

『神々の山嶺』を読んで

『神々の山嶺』(漫画)を読んで 前回の投稿からあっという間に3ヶ月ほども経ってしまい、いつものことながら時間が経つのが早すぎるとしみじみ感じています…。 そんななか、『神々の山嶺 (いただき) 』の漫画を読みました。夢枕獏さんの小説は2018年にネパールに行く前に読んでいましたが、その後、漫画があることを知り買い集めていたものの、流し読みしかしておらず、今回やっとちゃんと読みました。文庫版で全5巻。 エヴェレスト街道から遠くにエベレストを眺める ストーリーは忘れているところが多く、ああこんなこともあったなと思い出しながら読んでいました。ネパールの埃っぽさやカトマンドゥを充たしている独特なニオイを思い出しました。 それにしても、谷口ジローさんの描く山とクライマーの描写がすごいの一言に尽きます。額に入れて飾っておきたいほど。 自分はエベレストはもちろんのこと、富士山と同じくらいの標高より高いところへ登ったことはなく、壁もやったことはありませんが、主人公たちの攀 (よ) じる山の、その空気感、高度感、息苦しさ、岩肌の冷たさ、緊張感、恐怖感、焦燥感、山頂に出た時の開放感、そしてその後に待ち受ける絶望感などがとてもリアルに伝わってきました。