アマチュア無線従事者
今の世の中では電波がない生活は考えられません。ラジオ、テレビ、スマートフォンだけをとっても、電波なしには成り立たない技術で、これ以外に例を挙げる必要もないでしょう。電波を好き勝手に使っては混乱が生じてしまうため、効率的に利用していくための決まり事があり、それらの電波利用に関するプロフェッショナルが無線従事者です。
アマチュア無線を含めた、無線に関する資格の種類や受験の情報は、日本無線協会のウェブサイトに詳しく掲載されています。いずれも国家資格です。
アマチュア無線とは
アマチュア無線とは、無線従事者の中でも、あくまで個人の趣味や研究の範囲で無線通信を行うもので、仕事には使えません。
アマチュア無線をやる人は年々少なくなっているようですが、免許を取得する意義のひとつとして、社会貢献というものがあります。大きな災害などでは通信網が麻痺し、情報を得ること、発信することがとても困難になります。非常事態であるにも関わらず有線の通信手段がなかったりする場合に、アマチュア無線で非常通信をすることができます。先だっての東日本大震災でも、情報の伝達手段としてアマチュア無線が役立ったという話もあるそうです。
こうやって免許を取得しました
第四級アマチュア無線技士(四アマ)
試験は無線工学と法規から出題される選択式です。問題集を購入し、まずは解説を読み、わからないものはネットで調べたりしながら、問題と回答を覚えるくらいの気持ちで、問題を5周くらいしました。3周するあたりから、いつも間違えてしまう問題の傾向がわかるので、そんな問題を重点的に覚えました。
2022年に取得した時は『第4級ハム国試 要点マスター2022』を利用しましたが、現在は最新版が出ているようです。
CBT試験
試験はCBT試験で受けてきました。
これは好きな試験会場となっている場所で受けられる試験で、この時は専門学校の教室に用意されているパソコンで受験しました。CBT試験で受験できるものはたくさんあり、漢検、日商簿記、日本ラーメン検定などもあるみたいです。
申し込み時間に行くと教室内のパソコンに案内され、試験を開始します。他にもパソコンに向かっている人が数人いましたが、おそらくアマチュア無線ではなく違う種類の試験を受けていたのではないかと思います。
試験は選択問題なので、正解と思われるものを選んで次へ次へと進んでいきます。見直して答えを選び直すこともでき、自分のタイミングで終了です。その場で試験結果を印刷し、点数が表示されるので、ここで合否がわかりますが、正式な結果は後日あらためて連絡があります。
免許の申請
合格の連絡があったら、総務省のサイトを参考に郵送で申請します。しばらくすると(ひと月くらいでしょうか?)免許だけが返信用封筒に入って送られてきました。返信用も簡易書留にしておくと安心です。
第三級アマチュア無線技士(三アマ)
第三級では使える空中線電力が大きくなるのとモールス信号が扱えるようになります。三級まで取っておけばそれ以上はなくてもいいという話を聞き、取得することにしました。
こちらも問題集を買って試験を受けるつもりでいましたが、講習を受けて試験に受かれば、1日(実際はモールス信号を覚えたので+数日)で取得できるようだったので、講習に行くことにしました。
参加したのは、JARD(日本アマチュア無線振興協会)の講習会です。
試験の手続きから免許証の申請まで、すべて自分でやるより費用だけを見ると高くはなりますが、講師に直接質問できたり時間や手間を含めたトータルで考えると講習会に参加してよかったです。また、HAMtteという交流サイトへ登録できるようになります。後日、合格の連絡をもらい、無事に免許が届きました。免許の申請手続きなどすべて行ってくれるので、とても楽です。
その他の無線従事者の資格
アマチュア無線従事者以外にも免許を取得しました。
第二級陸上特殊無線技士(二陸特)
こちらの無線従事者資格は業務でも使えるもので、使う予定はないものの、試験は四アマと同じようなレベルとのことで、勉強を覚えているうちに受験しました。こちらもCBT試験で取得しました。
問題集は『第2級陸上特殊無線技士国試 要点マスター』を使用して、同じような勉強方法でした。この問題集は発行年が多少古い気がしましたが、特に問題ありませんでした。
第三級海上通信士(三海通)
そもそものはじまりはここからです。
あるきっかけがあり、勉強を兼ねてこの資格を取っておこうかと思ったわけなのですが、無線工学がよくわからず、ネットで調べているうちに、ついでに四アマの勉強をすればよいのではないかと思い始めて、こちらの勉強を一時中断、四アマの勉強を始めたといういきさつがあります。こちらも業務で使える資格です。ただ三海通だけではあまり需要はないようなのですが、一~三級海上特殊無線技士の操作範囲を含んでいるので、漁船の無線などの操作ができるはずです。
三海通の試験は、無線工学、法規、英語、電気通信術です。無線工学と法規は海上の通信に特化したものも出題され、英語は長文読解や並び替えやリスニング、電気通信術は英語のタイピングとフォネティックコードの送受信、などです。こちらの試験は直接会場に行き受けてきました。
使用した参考書と問題集は『やさしく学ぶ 第三級海上無線通信士試験』『海上無線通信士 第1級・2級・3級 無線従事者国家試験問題解答集』です。
一番のネックだったのが英語で、過去問が出るわけでもないのでどのような勉強をすればよいのかわからず、リスニングは一般の英語の教材を流したりして、なんとか通ったというのがほんとのところではないかと思います。
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