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デスクライトで始めるアクアテラリウム

デスクライトでアクアテラリウムを始めよう!

アクアテラリウム用のライトは何がいいの?

「侘び草を買ってきて、アクアテラリウムを始めよう!」
…と意気込んだのはいいのですが、これまで水草はうまく育てられたことがなく、 なんとなく二の足を踏んでいました。2020年の年末の話です。
 おそらくこれまでに足りなかったのは、植物を育てるのに十分な光量のあるライト!
 アクアテラリウムなら水上に葉っぱが出るので、しかも手間のかからない侘び草なので、水の中で育てるよりは格段に楽なはず。でもそれなりのライトは準備したい。
 最近は水槽用のいいLEDライトがいろいろ出ていますが、いざ探してみるとなると、多くのものは水槽の上に置くのが前提になっているため、なかなかピンとくるものが見付からず、しかも意外と値段が高い……。
 水槽と統一感のあるライトはとてもおしゃれで、インテリアとしては最高…! けれど、今はもっと無骨なものでいいので値段も重視でいきたい。それに、うまく育てられるかもわからないし…。
 そこで、水槽用じゃない普通のライトが流用できないかと、いろいろと探してみました。

アクアテラリウム用のライトに求めた条件

  1. 十分な光量のあること(絶対条件です!)
  2. ほかの用途に使えること(使わなくなってしまったときに、別の使い方ができればいいですよね…)
  3. 価格が安いこと(上の条件と関係しますが、もし使わなくなったときでもできるだけ懐が痛まないようにしたい…)
  4. 植物の生長に最適な色のライト(植物の生長には最適な色があるようなので、できればよく育つものだといいですよね…)
  5. タイマーがあること(家に遅く帰ってきたときなど勝手に消えているといいですよね…)
 こんな条件を頭に入れて、さんざん悩んで選択肢に上がってきたのがこちら。
  • アーム式のライト
  • デスクライト
 植物の生長には植物工場などで見るような紫色の光がいいようですが、それだと使わなくなったときの用途が限られるし、白色とか昼光色のLEDライトであればすべての色を含んでいる(*)からいいだろう…とのことで、4の条件は却下。
 タイマー機能は捨てがたいのですが、それだと選択肢が狭まってしまうので、5の条件も却下。
(*)本当にすべての色を含んでいるのか疑問に思ったのでプリズムを使ってちょっと調べてみました。顛末はこの記事の下に。

アーム式のライト

 正しい言い方ではないかもしれませんが、アームを固定して、その先のソケットに好きな電球をはめ込んで使うもので、光量もライトの色もいろいろな選択肢があり、業務用でよく使われているというイメージがあります。

デスクライト

 最終的に選んだのがこちらです。ただ、選んだのは、机の上に置くタイプではなく、クリップで机を挟んで使うタイプのものです。
 できるだけ明るいものをと思って選んだのがこれ。

 「Semlos クリップライト 38 LED」(どこまでが商品名かわかりませんが…)
 明るさは1000ルーメン
 明るさが変えられます
 ライトの色が変えられます
 給電はUSB(ACアダプタは家にあったものを流用していますが、今売っているものはACアダプタ付き?) 
 
 光の色を変えられます。色は3種類。昼光色、白色、暖色(電球色?)です。
 色によって光るライトが違うんですね。

昼光色

白色

暖色(電球色?)

 電源スイッチはこんな感じです。「+」マークは明るく、「-」マークは暗くするボタン。矢印マークで色が変わります。電気を消すとon/offボタン(の縁)が青く光ります。

スイッチ

 クリップ部分はこんな感じです。けっこうしっかりしています。挟む面はゴムのような感じで、その根元(首? 灰色の部分)には滑り止めか挟んだところを傷つけないようにするためかの布のようなものが巻いてあります。
 またクリップの下(写真の左下)には5mmくらいの穴が空いています。ここを引っ掛けて、逆さにぶらーんと吊り下げて使うこともできます。

クリップ部分

クリップの下にある穴(5mmくらい)

 実際にはこのような感じで使っています。 挟んでいる台の厚さは4cmくらいです。

実際に使っている様子

肝心の明るさはどうなの?

 スマートフォンのアプリで実際の明るさを測ってみました。
 ライト直下:約26,000ルクス
 ライトから15cmほど下:約3,300ルクス
 (太陽光を測ったら、32,768ルクスで止まってしまい、それ以上測れないようでした…太陽のエネルギーすごい!)

半年ほど使ってみて

 ライトは1日12時間くらい点灯させ、明るさは最大で、半年以上使っていますが、今のところ特に問題なく使えています。

設置当初

約1ヶ月後

 侘び草だから勝手に育ったのかなという気がしなくもないですが、これくらい育つなら十分なのではないかと思います。

 水槽で使うライトはやっぱり水槽用でないとだめかなという先入観がありましたが、デスクライトでも問題なさそうですね。あとは耐久性でしょうか。冬に使っていたときは感じませんでしたが、夏になってくるとさすがに熱が少し気になります。
 本格的にやるならアーム式のライトの導入も視野に入れようかなと思っています。


《番外》プリズムを使って調べてみよう

 白色や昼光色のLEDライトはすべての色の光を含んでいるのか不思議に思って、プリズムを使って調べてみました。今回は昼光色だけ調べてみました。

 まずは太陽光。梅雨の晴れ間に外に出てプリズムで分光してみました。
 その写真がこちらです。
 きれいな虹色になりました。小学校か中学校で配布されたプリズムが捨てられず、ずっと取ってあったのですが、久しぶりに使ってみると太陽の光はきれいですね。あまりにもきれいでわくわくします。しかもこんな色に分かれるのが今見ても不思議です。
太陽光
 次は白色のLEDライトの光です。
 暗いところでいろいろと工夫してみましたが、太陽に比べて光が弱いからか、こんな写真を撮るのが精一杯。しかも彩度をかなり上げてあります。なんとなく写っているのがわかるでしょうか…。左が赤、真ん中が黄、右が青……っぽい色です。肉眼ではもう少しちゃんと見えているのですが。
白色のLEDライト
 というわけで、昼光色のLEDライトも、おそらく植物が生長に使える光もちゃんと含んでいるのだろうと思います。
 また実際にこのライトを使って侘び草を育てていますが、それなりに生長しているので、ちゃんと役目を果たしているのだと思います。


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