スキップしてメイン コンテンツに移動

信仰の残るお山

秋の気配の迫る10月初旬、山梨県の早川にある赤沢宿を訪ねました。

日蓮宗の総本山である身延山久遠寺。久遠寺はしだれ桜でとても有名なお寺ですが、赤沢宿はそのお山のちょうど裏側(西側)の、山と山との谷間にある集落です。かつては、身延山にお参りをし、山を越えてこの赤沢宿へ泊まり、今はお萬の方の像がある白糸の滝で身を清め、そして久遠寺と同じく大切な霊山である七面山へ登詣される方が大勢いらっしゃったそうです。

赤沢宿で車を降りると、遠くの方から人の声が響いてきました。七面山へ登詣される方々は太鼓も叩くのかな?と勝手に想像していたので、最初は近所の家から流れてくる声なのか、山仕事をされている方の声なのか、また「懺悔懺悔六根清浄~」なのかなと思っていましたが、そのうち耳が慣れてくると「南無妙法蓮華経~」のお題目に聞こえてきました。
赤沢宿は今でもこのように風情のある街並みが残っています。「な~むみょうほうれ~んげ~きょう~」の声を耳にしながら坂道を歩いていると、往時の賑わいが偲ばれます。またこんな信仰が今でも残っていることに、短い人の生を生きていく上でのヒントを与えられたような気がします。

赤沢宿。急な坂道に家々が立ち並んでいます。かつては多くの宿が営業されていたようですが、今は一軒の宿だけになってしまったそうです。

赤沢宿から少し離れたところにある白糸の滝(雌滝)とお萬の方の像。像は七面山の方を向いて立っています。徳川家康の側室だったお萬の方は、この滝で身を清められ、女人禁制だった七面山に女性として初めて登られたそうです。

石碑に書かれている文字は『南無妙法蓮華経』です。
滝壷に下りていくと、滝の水の勢いは強く、水しぶきが風と一緒に吹いてきました。

白糸の滝(雌滝)を川に沿って少し歩いていくと雄滝弁天堂があります。ここにも滝があり滝行も行われているようです。とても綺麗な滝でした。

雄滝弁天堂の方から見た羽衣橋。橋のちょうど右側に白糸の滝(雌滝)があります。川岸はどうやら大雨で(?)えぐられているようでした。

七面山への入口です。山頂にはお寺と泊まるところがあります。片道4~5時間が目安だとのことです。頂上からは富士山が見え、春分と秋分の中日にはちょうど富士山の山頂と太陽が重なるそうです。
今日は白糸の滝に白装束の20~30人の方々がいらっしゃり、その後七面山へ登られたようでした。赤沢宿で聞こえたお題目はこの方たちからの声のようでした。

いつか登ってみたいと思っている七面山です。ただの登山ではなく、信仰の山として。


(追記)早川町やこのあたりは大雨(台風?)の影響で川岸がえぐられていたり山が崩れていたようでした。車が埋まっているところもありました。

コメント

このブログの人気の投稿

飯盛山のニッコウキスゲ

飯盛山のニッコウキスゲ 想い出のニッコウキスゲは  自分の中の想い出のニッコウキスゲといえば、ビーナスライン、車山高原のニッコウキスゲだったのですが、シカに花芽を食べられてしまうようになってからは、ずいぶんと数が減ってしまいました。  その後あちらこちらでニッコウキスゲやアヤメがシカに食べられて、群落が見られなくなったという話をよく聞くようになり、柵を設けて植生を保護しているところも多いようです。尾瀬のニッコウキスゲもシカに食べられていると聞いていましたが、今はどうなのでしょうか。 大盛山のニッコウキスゲ  ここ、清里や野辺山の近く、八ヶ岳の東側にある飯盛山 (めしもりやま) は冬山も含めて何度か登っていますが、ニッコウキスゲが咲くのは初めて知りました。正確には飯盛山の隣の大盛山の斜面に咲くそうです。  梅雨の合間で、しかも標高が低くとても蒸し暑いのですが、1時間ほどかけて登り、鹿よけの柵の扉を開けると、ニッコウキスゲが山頂付近の斜面を埋めるように咲いていました。  登りの途中ですれ違った人から、黄色い絨毯になっているよと教えてもらっていたのですが、これほどの群落を見たのは初めてかもしれません。 ニッコウキスゲの丘 ニッコウキスゲ ニッコウキスゲ  このままずっと保護していけば、斜面の下の方まで黄色で埋め尽くされるのかと、そんなことを想像してみました。

魚料理ほか

魚料理ほか ごまさばの生姜焼き  干物はよく食べたりしていますが、生の魚を調理するのはなんだか久しぶりです。  ごまさばが安かったので買ってきました。単純に塩焼きでもよかったのですが、ちょっと変わったものがないかとネットを探していたら、生姜焼きというのがあったので作ってみることにしました。  塩をふって、小麦粉をまぶして焼き、生姜、酒、みりん、醤油をかけながら焼けば出来上がり。魚は意外とあぶらが乗っていたのですが、さっぱりとしておいしかったです。 ごまさばの生姜焼き 冷凍バナナ  冷凍バナナは子供の頃に食べた懐かしい記憶がありますが、最近はアイスを買うのをやめ、冷凍バナナにしています。  ゼリーなどを作るときに、砂糖の量にびっくりしてしまい、きっとアイスにもかなりの量の砂糖やいろんなものが入っているんだろうなと思いつつ、好きで食べていたのですが、暑くなってきてバナナの熟し方が激しくなってきたので、久しぶりに冷凍バナナを作ってみました。すると、とても甘くておいしかったので、いっそのことアイスをやめてバナナに置き換えてみました。子供の頃と比べて最近のバナナは全体的に甘い気がするので、それで冷凍しても甘くておいしいのかもしれません。  バナナは適当な大きさに切って冷凍しておき、そのままで食べたりもしますが、よくヨーグルトとハチミツをかけて食べています。冷たいバナナが食べているうちにやわらかく溶けてきて、とてもおいしいです。 猛暑  連日の猛暑で、気温に対する感覚がおかしくなっている気がします。夜になっても30℃あるのは普通だし、日中も35℃ないとそんなに暑くないのではないかという気になってしまいます。クーラーをつけていないともうやっていられないのですが、それで風に当たりすぎてしまったせいか、体調不良になってしまいました。  そういえば最近は聞かなくなりましたが、電力の逼迫状況などはどうなのでしょう…。 スズメバチ  去年、玄関脇にアシナガバチが巣を作って駆除してもらったのですが、今年はキイロスズメバチっぽいものがうろうろしていました。単独行動っぽいのですが何度も刺されるわけにはいかないので、去年買っておいた蜂用の殺虫剤を使いました。さすが蜂用だけあって強力で、飛んでいたのが地面に落ちましたが、それでもまだ動いている生命力の強さ。

初サンマ

サンマの塩焼き 久しぶりのサンマ  去年はサンマが高く、一度も食べていない気がするのですが、今年の初サンマが1尾100円程度で売っていたので、夕飯はサンマの塩焼きにしました。 サンマの塩焼き  獲れはじめだからか、まだまだ小さなサンマでしたが、久しぶりに食べるとやっぱりおいしかったです。  サンマの漁獲量は近年激減していて、これからどれくらい獲れるのかわからないので、ひょっとして今シーズンにサンマを食べるのはこれが最初で最後になるかもしれません。また、これだけ漁獲量が減っているので、小さなものや、そもそもサンマ自体を食べないほうがいいのかと思ったりもしますが、今回はありがたくいただきました。