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サラエボの花

 映画「サラエボの花 GRBAVICA」を見てきました。  今から十数年前、紛争のただ中にあるボスニア・ヘルツェゴビナ、グルバヴィッツァ地区で組織的になされた、民族浄化という名の下での多くの女性へのレイプ、そして出産。主人公のひとり母親のエスマもその被害者で、産まれて欲しくはないと一度は願いながらも、産声が聞こえ、抱き上げた時にはもう離さないと決めた娘サラ。  監督が「これは愛についての映画である」というように、物語では母と娘の溝は深まりながら、そして困難を克服し愛情はより深まっていくことを感じました。「サラエボの花」とはどんな花なのかと思った時に、絶望的な廃墟のあちらこちらの隅で育まれていく、このような愛情のことなのだと思いました。 (旧ユーゴスラヴィア、ボスニア・ヘルツェゴビナの時代背景なども映画のサイトに書いてあるのでそちらをご覧下さい。) ※ 『サラエボの花』は2006年のベルリン国際映画祭で、グランプリである金熊賞を受賞しているそうです。  サラエボから南へと地図を辿ると、地中海にはキプロスがあり、中東があり、そしてアフリカ。今から十数年前、100日で100万人虐殺されたとも言われるルワンダ紛争、そして現在も続いているダルフール紛争、、、それらのことを考えると心が重く沈みこみますが、それでもなおこれらの地が少しでも早く愛情の花で満たされることを信じていたいと思います。

オレの心は負けてない

在日朝鮮人「慰安婦」宋神道のたたかい「オレの心は負けてない」 というドキュメンタリー映画を見てきました。(公式サイト)  「お国のため」と何も分からないまま16歳から7年間従軍慰安婦となった宋神道(ソン シンド)さんは、朝鮮から中国へ連れて行かれ、体には軍人から切りつけられた傷や入墨が残り、顔を殴られたため難聴にもなってしまっているそうです。慰安婦でいる間に2人の子供を産みますが育てることは出来ずに人へ託し、もうひとりは死産、ご自分でその子供の足を引っ張って処置されたという話が印象的でした。戦後は軍人に誘われ日本へ渡ったもののそこでも酷い仕打ちを受け、その後はどうにかこうにかずっと日本で暮らしていらっしゃるそうです。  この映画は、戦後数十年、あることがきっかけで「国に謝って欲しい」という訴訟を起こすことになり、“支える会”とともに裁判を闘ってこられた、そのドキュメンタリー映画です。  「信じられるものは自分の心だけ」という言葉の裏には、どれほどの悲しみや苦しみや恨みがあるのだろうと思うと辛くなりますが、それでも宋さんは明るく、ユーモアがあり、昔の自分を思い出すという年齢の女子学生を前にした講演では、最後は笑いに包まれていました。  世論や時代の流れ政府の考えもあるのでしょう、裁判には結果的に敗訴しましたが、その判決の内容は宋さんたちの人権を回復しつつあるものだと思います。  宋さんが訴えているのは、戦争はしないで、自分と同じような子供を出して欲しくないということです。身を持って経験したからこそにじみ出てくる言葉ではないかと思います。  宋さんや支える会の人たちを見ていると、他人の幸せを自分の事のように喜ぶことが出来る心、その心がどれだけ素晴らしいものかということを改めて考えました。  従軍慰安婦の問題に関しては感情的な言葉が多く飛び交っているように思いますが、国の事情や利害関係や主義主張はとりあえずそばに置いて、ひとりの女性が生きてきて、苦難の人生を歩んでこられた、戦争が残す影の一部分として純粋にこの映画を見てもらいたいと思います。 ------------------------- (参考) 「慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話」(河野談話) (平成5年8月4日)

五月晴れ

 『五月晴れ』という言葉、文字通り5月にすっきりと晴れる日のことだと思っていましたが、旧暦の5月と言えば梅雨真っ盛り、梅雨の合間の晴れの日の事を『五月晴れ』と言うそうです。  日本語には素敵な表現がたくさんありますね。記憶の隅で眠っている言葉、初めて目に耳にする言葉、美しい表現に出会うと、イマジネーションがぱっと飛び立ち、青空へ消えていくようです。  言葉も含めた日本の文化、アイヌの文化、琉球の文化、世界各国に無数にある文化、大切にしていきたいと願います。

☆ The Tower ☆

 “高層ビル経営シミュレーションゲーム”『The Tower』がニンテンドーDSで出たそうですね。The Towerは今年で15周年を迎えるとか。早いものです。  どうにかこうにか“Tower”の称号を得た時はとても感動しました。実際に街のビルを見ていてもエレベーターはどういう設定になっているのだろうとか、今エレベーターを待っている自分はピンク色だろうかなどと思ったりしていました。  ニンテンドーDSでは他にも『シムシティ』や『ポピュラス』も発売されているんですね。  ひと昔前のゲームは機械の能力が低く派手な演出は出来ないものの、内容で勝負していた感じがして面白かったですが、この面白さをもっと突き詰めると、チェスやオセロや将棋や碁、トランプなどに行き着くのでしょうか?!任天堂だから花札ですか?

夜空

 久しぶりに晴れた昨晩の夜空。星も少し見えていましたが、地上の湿気が湯気となって空を覆っていくように、見渡す限り一面の曇り夜空になってしまいました。

カエルの合唱

 夏至を過ぎ昼間の時間は短くなっていますが、久しぶりに晴れた夕方はいつまでも明るく、こんなにも日は長くなっているんだと気付きました。  先日ホタルを見に行った時に聞いた、カエルの合唱をどうぞ。