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ネコの本

 今日は知り合いに紹介してもらい、ネコの本を出版された、井上奈奈さんと川上麻衣子さんのトークショーに参加してきました。  私はネコは飼ったことがなく、べつにネコが嫌いというわけではないけれど、なぜか触れる機会すらほとんどないまま過ごしてきましたが、ネコ好きの方たちの世界(=私の知らない世界)の一端を垣間見ることができたような気がします。 ・井上奈奈さんの、『ウラオモテヤマネコ』(堀之内出版)  できたばかりの絵本で、作りがとても豪華、そしてシックな絵本です。  イリオモテヤマネコ発見50周年記念絵本だそうで、売り上げの一部がイリオモテヤマネコ保護基金に寄付されるそうです。イリオモテヤマネコはもう100匹程しかいないそうで、同じような境遇に置かれてしまっている生きものたちに思いを馳せることができる、そんな絵本です。 ・川上麻衣子さんの、『彼の彼女と私の538日 猫からはじまる幸せのカタチ』(竹書房)  愛猫との日々…ではなくて、あることをきっかけに一緒に暮らすこととなった1匹のネコと、川上さんと2匹のネコとの日々をつづったエッセイです。まだ読んでいる途中ですが、グリちゃんの様子がどんどん変わっていくのが、読んでいる私もとてもうれしくなってきます。  もともと犬派だったという川上さんからは、「これからネコとのご縁ができるかもしれませんよ」とお声を掛けていただき、そんなこともあるかもしれないなと思っていましたが、そういえば、アラーキーも『愛しのチロ』のなかで、べつにネコは好きじゃなかったと言ってたっけ。  身近にネコがいないので、いわゆるネコの表情だけの写真集などではなく、川上さんや荒木さんの本のように、人との関係に焦点を当てた内容に興味があるのかなと思ってみたり。  そんなことを考えながら家へと歩いていたら、さっそくネコが目の前を通り過ぎた。  「きみは、ぼくと縁のあるネコくんかい?」。心の中でつぶやいてみるけれど、ネコは素知らぬ顔をして過ぎていく。  この距離感が私とネコとの繋がりなのか、それとも川上さんからの魔法の言葉をきっかけに、ネコとのより深いご縁が待っているのだろうか。

ばら

やあ またおあいしましたね どうもおひさしぶり おげんきでしたか? それはよかった わたしは おかげさまで このように また あなたとあうことができました そうそう それがいちばんです こうして あなたと はなしをしていると はじめてあったときのことを おもいだしますね たしか あのときも こんなうすぐもりの むしあついひでしたね ほら あなたのとげに ふれそうなほど ちかくにいたのに まったくきがつかずに そうですよ こえをかけたときの びっくりしたかおったら なかったですよ いまでも はっきりおぼえていますよ わすれようとするたびに おもいだしてしまって ふふふ これから また いそがしくなりますね あ そうですね ひとしごと おわったところでしたね これはしつれいいたしました ふたしごとですって? ふふふふ あのときといっしょ まるできのうのようですね また あえてよかった ひょっとして もう あえないのかと おもうこともあったんですよ ははは そうですね おたがい よけいなしんぱいは しないようにしましょう わたしだけですって? ふふふ あのときのように こうして いつまでもいたいけれど つぎに あったときの たのしみが へってしまいそうですから ふふ そうかもしれませんね それでは このあたりで ええ さようなら

春から夏へ

 体調を崩して、少し良くなった時に見た空。それまでの数日間、発熱と悪寒で暑さも寒さも分からず、布団の中から見ていたカーテン越しの空は黄色かった。気候の変化を感じないまま、季節は夏へと向かっているらしい。

海が見たくて

 江ノ島へやって来た。  薄曇りの白い空が眩しい。  日本海とは違って、湘南の海は明るいというひとがいたが、確かにそうかもしれない。  観光客で賑わう江ノ島は、誰もがみな明るい表情をしているように感じる。  洋上には海上保安庁の船が佇んでいたが、船首をこちらへ向け、“風の谷のナウシカ”のワンシーン、大きな王蟲がこちらをじっと見つめている様が頭をよぎる。