スキップしてメイン コンテンツに移動

幻に終わったツクモグサ(八ヶ岳、杣添尾根~三叉峰)

ツクモグサを探しに

今回は八ヶ岳と白馬(と北海道)にだけ咲くというツクモグサを探しに、八ヶ岳の横岳を目指します。例年は残雪のある時期に咲くようなので、見るのは無理かなと思っていたのですが、今年の八ヶ岳は尾瀬同様に雪が少ないようなので、探しに行ってみることにしました。

杣添尾根

向かったのは八ヶ岳の東側にある別荘の立ち並ぶ区画で、ここにある駐車場から杣添尾根を登ります。トイレなどはありません。
別荘の脇を通り、登山口を目指します。
杣添尾根。横岳
まずは杣添尾根の入口へ
途中、枯れた沢のような場所も歩きます。
杣添尾根。横岳
枯れた沢のようなところも歩きます
見えました、横岳。
杣添尾根。横岳
はるかな横岳
この東屋のあたりから杣添尾根の本格的な登山道が始まります。
杣添尾根。横岳
ここから杣添尾根へ
登山道に入って川を渡りますが、あとは樹林帯のそこそこ急な登山道をひたすら登ります。
杣添尾根。横岳
杣添尾根の道にある川
段差が大きかったり、木の根っこがあったりで歩きにくいです。そして展望もなく、どのあたりまで来ているのかもわかりませんが、道に迷うことはないので、ただひたすら登ります。
杣添尾根。横岳
杣添尾根の樹林帯
そして登ります。



ずいぶん登ったように感じますが、まだ先が見えず、同行のAさんは脱落してしまいました。下りに時間がかかるので余裕をもっての判断ですが、道に迷うこともないので、ゆっくりと下ってもらうことにして、私はとりあえず山頂を目指して進みます。
杣添尾根。横岳
杣添尾根の樹林帯
やっと空が見えてきました。Aさんと分かれて頑張って登ってもまだ30分はありました。このあたりで少し雪を見ましたが、登山道で雪を見たのはここだけでした。
杣添尾根。横岳

杣添尾根の先には

もう少し登ると、ハイマツに覆われた登山道の先に山頂らしきものが見えてきました。あと少し。
杣添尾根。横岳
三叉峰山頂への道
遠くから見るとなだらかそうでも、登ってみると息が切れます。けれども富士山が見えてくると疲れも忘れ、登るにしたがって赤岳の山頂が出てきました。
杣添尾根。横岳
富士山と赤岳と這松

三叉峰

ようやく山頂に着きました。横岳のなかの三叉峰(さんじゃほう)というピークです。横岳はいくつものピークが連なった横(南北)に長い山稜で、ここ三叉峰もそのうちのひとつです。
パックを下ろして休憩し、水と、そして下りのためにエネルギ補給のゼリーを早めにお腹に入れておきます。
杣添尾根。横岳
三叉峰の山頂付近
近くの岩場に登ってみると、登ってきた尾根道とは雰囲気が一変し、足元は断崖絶壁に近く感じられ、はるか下の方には小屋が見え、赤岳や阿弥陀岳の急峻な山肌が間近に迫ります。風にさらされ、結構な高度感を感じ足がすくみます。こんな風景はあまり見たことがなく、ちょっと怖いので、岩場からは早々に退散しました。
杣添尾根。横岳
赤岳(左)と阿弥陀岳(右)

ツクモグサはいずこ

付近をうろうろ歩いてツクモグサを探します。オヤマノエンドウの紫色の花がとても印象的で、小さな花々はとてもかわいらしく、キバナシャクナゲなどもありましたが、残念ながら今回はツクモグサらしきものは見つけられませんでした。
杣添尾根。横岳
三叉峰の花々
杣添尾根。横岳
三叉峰の花々
杣添尾根。横岳
三叉峰の花々
杣添尾根。横岳
三叉峰の花々
Aさんが先に下っているので、あまり長居をせず、ツクモグサはまた次回があれば探しに来ることにして、下山開始です。杣添尾根の長い道が続いています。
杣添尾根。横岳
杣添尾根

合流・下山

ちょうど杣添尾根への入口、小川を渡るあたりでAさんと合流しました。なかなか会わないのでどうしたのかと思いましたが、想像より早く下っていて安心しました。Aさんによると、たまに人が上がってきて話をしたり、いろんな小鳥が飛び交っていて楽しかったとのこと。とりあえずひと安心し、車に乗って帰路に着きました。

杣添尾根からの横岳

杣添尾根は横岳まで一番早く行けそうなルートだと思って選びましたが、途中に休むようなところもなく、見晴らしのない急な道の連続で、何か理由がないと次にこの道を選ぶことはないかなと思います。ただ、三叉峰に出ると荒々しい景色が広がり、尾根道とのギャップはとても感動的でした。感じ方は人それぞれだと思いますが、少なくとも道としてはひとにはお勧めできないかなあ。

2016年6月上旬 杣添尾根~三叉峰(八ヶ岳)
同行者 Aさん

コメント

このブログの人気の投稿

星のカケラ

星のカケラ 小惑星  先日、日本の小惑星探査機が小惑星から持ち帰った星のカケラを見てきました。  探査機はやぶさが小惑星イトカワから、探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウから持ち帰ってきたものです。  どちらも顕微鏡サイズの粒子ひと粒で、モニターに映し出されたものを見学していましたが、火星のあたりの軌道を公転している小惑星から持ち帰ってきたものだと思うと、ごく微細なものながら、そこにはロマンが、そして学術的に貴重な情報がいくらでも詰まっているように感じます。  はやぶさ2は、サンプルを地球に落としたあと、そのまま次の小惑星に向かっているそうです。 技術の進歩、シンギュラリティ  人が実際に火星に降り立つ未来が見えつつある現在に自分がいることを考え併せると、将来から見たら宇宙開発のごくごく黎明期なのかもしれませんが(逆に宇宙開発がとどまることのないようにそうであってほしいと思います)、この時代にいて技術の指数関数的な進化を感じられ、実際に映像で見ることができるなんて、なんてラッキーなんだと思います。  ついでに、シンギュラリティがどうなるのか気になるところですが、未来から見て過去のある時点でシンギュラリティが起こったというようになるのか、それとも現在進行系で感じられるのか、楽しみでもあり何が起こるかわからない恐怖も感じます。  ひとり天文部の部活動でした。

写真の加工について

写真の加工について 写真の色とは? 最近はスマートフォンで写真が簡単に編集できます。 それで、やろうと思えばいくらでも加工できてしまうけれど、たとえば色の加工をどのくらいやるのかといったときに、それは自分がどれくらいまで許容できるのか、ということなのかなと唐突に思ったりしています。 人それぞれ見えているものの色は完全に一致しているわけではないと思うし、写真を撮った時点でデータは加工され、それはフィルムであっても同じでプロの写真も(プロだからこそ?)魅せるように加工されていたし、そもそも今は印刷物ではなくモニタや画面で写真を見る機会が多いと思うけれど、それらの機器の色の設定や見え方はバラバラだし、もはや印刷物や作品として仕上げるのでなければ、色のこだわりは、自分の撮影や再生環境の設定の中で自己満足するものでしか成り立たないのではないかと思ったり。 ゲームの世界 一方で、近頃のゲームは絵が綺麗で、実際の風景の写真でなくても、画面のキャプチャー画像で十分美しいと思えるほど。逆に実際の風景をゲームっぽく加工したらそれは綺麗だと思えるのだろうか、その違いってなんなのだろうと思ったりして、これは受け取る側の問題なんだろうと思うと、やっぱり自分が作るものも見るものも、自分でどれくらい許容できるのかということになるのかなと思っているところです。 現実と仮想現実のはざま 現実と仮想現実の境界はどんどん曖昧になっていて、脳はすぐ騙されてしまい、けれどそれが悪いということではなく、ただそういう特質があるということだと思うので、科学技術でよい方に騙して騙されていけば、今あるものとはまた違った進歩の道も開けてくるのかなと思ったり。 こんな加工は…? ということで、試しに今までやったことのないくらい加工をしてみましたが、これくらいやってもこれはこれでいいような気がしてきました。 ずいぶん強めに加工した写真 フィルムがメインだった時は、写真を加工するなんてことはほとんど考えられなかったけれど、今は加工前提で写真を撮っているし、おまけにスマートフォンで簡単にしかも高度に加工できるようになったおかげで、こんなことを考えるようになったのかもしれません。

青空の西新宿

青空の西新宿 スマホ片手に  用事ついでに久しぶりに好きな西新宿へ。  カメラではなくスマホ片手にビル群の間を少し歩いてみました。 西新宿 西新宿 西新宿 西新宿  コクーンタワーの近未来的な建物が好きで、世界にあるこの手の建造物を見てみたいと思ったりもするのですが、それにしても悔やまれる?のは、国立競技場の当初の案のザハさんの作品を見れなかったこと。当時はザハさんの名前すら知らなかったけれど、たまに思い出すたびに、なんだか残念だったなと。  都心は常にどこかで大規模な工事をやっているイメージで、新宿駅は改装工事で東側が見えて変な感じですが、西新宿もそのうちにまた再開発が行われて、違う風景になるんでしょうね。今の近未来な感じではなくなりそうな気がしますが、どんな景色になるのでしょうか。  スマホの写真アプリの超広角を使ってみて、風景なんかだとそんなに違和感を感じないけれど、ビルは斜めになってみたりしてやっぱり超広角で人工物を撮るのは難しいです。 都庁の展望台へ  歩いていると都庁がすぐそこにあり、時間があったので足を伸ばしてみました。  展望台は混んでいるのを確認して帰ろうかと思ったら、意外と人は少なく、2台目のエレベーターで乗れました。 都庁 都庁の展望台から 都庁の展望台から  展望台はやっぱり海外の方が多いですね。都心方面、東京湾から丹沢の山並みや富士山も見えて、いい思い出になっていればいいですね。  おそらく風で建物自体が揺れている感じがするのですが、東日本大震災の前の週に登っていたのを思い出します。  ここで写真をちょっと強めに加工してみましたが、これはこれでそんなにおかしくないかも? 都庁の展望台から おまけ 東新宿(歌舞伎) 東新宿  新宿駅からこのあたりも海外の方が多いですね。遠くにゴジラを見つけて楽しそうにしていました。